OTRS Tips OTRS4 Installation.

OTRS Tips OTRS4 Installation.

想定環境

OS / ミドルウェア 種類とバージョン
OS: CentOS 6.6 (64bit)
Web Server: Apache 2.2.15
DB Server: MySQL Server 5.6.24
OTRS: OTRS 4.0.8

上記のサーバ環境以外にご用意頂くもの

OTRSのシステム管理者用メールアカウント 1つ
OTRSのエージェント用(自分用)メールアカウント 1つ

また、仮想のお客様を想定しての動作確認等も必要な場合はお客様用メールアカウントが1つ必要になります。

No. 役割 メールアドレス例
1 OTRS管理者 otrs-admin@yourdomain.com
2 OTRSエージェント your-name@yourdomain.com
3 顧客アカウント customer@customer-domain.com

本手順の位置づけ

本記事はLinux環境(CentOS )にOTRS4.0の評価・検証環境を構築する為の手順となります。
本記事の手順にてインストールを行った事によって発生したあらゆる事象・問題に関しては免責事項とさせていただきます。

OS環境の設定変更

構築に必要な基本パッケージのインストール

構築に必要な基本パッケージのインストールと時刻合わせ、SELinux無効化等をシェルで行います。
※ 不要な方、手動でやりたい方はシェルの実行は飛ばして下さい。

[root@localhost local]# cd /usr/local/src/
[root@localhost local]# yum -y install vim wget git && wget --no-check-certificate https://raw.github.com/nouphet/setting_server_env/master/setting_server_env_light.sh
[root@localhost local]# bash setting_server_env_light.sh

SELinuxを無効化したので、サーバを再起動してください。

[root@localhost local]# reboot  

SELinuxが無効化されたことを確認します。
getenforceコマンドを実行してDisabledと表示されたら無効になっています。

[root@localhost local]# getenforce
Disabled

MySQL Serverのインストールと設定変更

OTRSで追加モジュールのインストールを行う為にはMySQL Serverのパラメータを変更しなければなりません。以下の手順にて変更致します。

MySQL Serverのインストール

Root権限でログインし、MySQL Serverをインストールします。
MySQL Server 5.6をインストールするために yum で MySQL のリポジトリを追加します。

[root@localhost local]# yum install http://dev.mysql.com/get/mysql-community-release-el6-5.noarch.rpm
[root@localhost local]# yum install mysql-community-server
[root@localhost local]# mysqld --version

my.cnfの修正

Root権限でログインし、MySQLのコンフィグファイルを修正します。
ViにてMySQLのコンフィグファイルを開きます。

[root@localhost local]# vi /etc/my.cnf

以下の場所に設定を追記してください。

[mysqld]
datadir=/var/lib/mysql
socket=/var/lib/mysql/mysql.sock
# Disabling symbolic-links is recommended to prevent assorted security risks
symbolic-links=0
# Settings user and group are ignored when  ystem is used.
# If you need to run mysqld under a different user or group,
# customize your  ystem unit file for mysqld according to the
# instructions in http://fedoraproject.org/wiki/Systemd
#set-variable = max_allowed_packet=16M
#--set-variable = max_allowed_packet=16M
max_allowed_packet=32M                    <= 追記 20M以上にします
query_cache_size=32M                      <= 追記 
innodb_log_file_size = 512M               <= Innodbの場合、追記

[mysqld_safe]
log-error=/var/log/mysqld.log
pid-file=/var/run/mysqld/mysqld.pid

ESCキーでコマンド入力モードにし、wq と入力してEnterを押してviを終了した後、MySQL Serverを起動します。同時に自動起動の設定も行います。

[実行コマンド]

[root@localhost local]# service mysqld start
[root@localhost local]# chkconfig mysqld on

※ 本書は検証環境向けの手順としていますので、MySQL Serverのrootユーザのパスワードは設定していません。本番環境等向けには必ずパスワードを設定して下さい。

RPMリポジトリの追加

OTRSの動作必要モジュールはCentOS6.5のBaseリポジトリだけではインストールできません。
本手順ではEPELリポジトリを追加する方法でご説明します。

EPELリポジトリの追加

[リポジトリrpmファイルのダウンロード]

[root@localhost local]# yum install wget
[root@localhost local]# wget http://dl.fedoraproject.org/pub/epel/6/x86_64/epel-release-6-8.noarch.rpm

[実行コマンド]

[root@localhost local]# rpm -ivh epel-release-6-8.noarch.rpm

リポジトリ追加の確認

EPELリポジトリの追加を確認します。

[root@localhost local]# yum repolist
Loaded plugins: fastestmirror, refresh-packagekit, security
Determining fastest mirrors
epel/metalink                                            | 5.8 kB     00:00     
 * base: ftp.nara.wide.ad.jp
 * epel: buaya.klas.or.id
 * extras: ftp.nara.wide.ad.jp
* updates: centos.mirror.cdnetworks.com
base                                                     | 3.7 kB     00:00     
base/primary_db                                          | 4.4 MB     00:01     
epel                                                     | 4.2 kB     00:00     
epel/primary_db                                          | 5.7 MB     00:03     
extras                                                   | 3.4 kB     00:00     
extras/primary_db                                        |  18 kB     00:00     
updates                                                  | 3.4 kB     00:00     
updates/primary_db                                       | 768 kB     00:02     
repo id           repo name                                               status
base              CentOS-6 - Base                                          6,367
epel              Extra Packages for Enterprise Linux 6 - x86_64          10,092
extras            CentOS-6 - Extras                                           13
updates           CentOS-6 - Updates                                         225
repolist: 21,347

上記の様にepelが表示されていればリポジトリの登録は正常に完了です。

必要なパッケージのインストール

OTRSを動作させる為に必要な各パッケージをインストールします。

ワンライナーで実行する場合

[root@localhost local]# cd /usr/local/src && wget --no-check-certificate https://raw.githubusercontent.com/nouphet/otrs-installer/master/otrs-installer.sh && bash otrs-installer.sh rpm

手動で実行する場合

[実行コマンド]
[root@localhost local]# wget http://ftp.otrs.org/pub/otrs/RPMS/rhel/6/otrs-4.0.8-01.noarch.rpm
[root@localhost local]# yum localinstall httpd
[root@localhost local]# yum localinstall otrs-4.0.8-01.noarch.rpm
[root@localhost local]# yum install perl-Crypt-Eksblowfish perl-Encode-HanExtra perl-GD perl-GDGraph perl-GDTextUtil perl-JSON-XS perl-Mail-IMAPClient perl-PDF-API2 perl-Text-CSV_XS perl-YAML-LibYAML

必要Perlモジュールの確認

必要なPerlモジュールを確認する otrs.CheckModules.pl を実行して必要なPerlモジュールがインストールされているかを確認します。
/opt/otrs/binの配下の otrs.CheckModuleds.pl を実行し、対象のPerlモジュールがokになっていれば問題ありません。
※ OTRS 4.0.8 からはこれまでの手順を実行しても下記の様に「Not Installed」がいくつか残るようになりましたので、更にしたの追加手順を実行してください。(解決案は模索中です)

[再度モジュールを確認]

 # cd /opt/otrs/bin 
 [root@localhost bin]# ./otrs.CheckModules.pl
  o Archive::Tar.....................ok (v1.58)
  o Crypt::Eksblowfish::Bcrypt.......ok (v0.009)
  o Crypt::SSLeay....................ok (v0.57)
  o Date::Format.....................ok (v2.22)
  o DBI..............................ok (v1.609)
  o DBD::mysql.......................ok (v4.013)
  o DBD::ODBC........................Not installed! (optional - Required to connect to a MS-SQL database.)
  o DBD::Oracle......................Not installed! (optional - Required to connect to a Oracle database.)
  o DBD::Pg..........................Not installed! (optional - Required to connect to a PostgreSQL database.)
  o Encode::HanExtra.................ok (v0.23)
  o GD...............................ok (v2.44)
    o GD::Text.......................ok (v0.86)
    o GD::Graph......................ok (v1.44)
  o IO::Socket::SSL..................ok (v1.31)
  o JSON::XS.........................ok (v2.27)
  o List::Util::XS...................ok (v1.21)
  o LWP::UserAgent...................ok (v6.05)
  o Mail::IMAPClient.................ok (v3.34)
    o IO::Socket::SSL................ok (v1.31)
  o ModPerl::Util....................ok (v2.000004)
  o Net::DNS.........................ok (v0.65)
  o Net::LDAP........................ok (v0.40)
  o PDF::API2........................ok (v2.021)
    o Compress::Zlib.................ok (v2.021)
  o Text::CSV_XS.....................ok (v0.85)
  o Time::HiRes......................ok (v1.9721)
  o XML::Parser......................ok (v2.36)
  o YAML::XS.........................ok (v0.38)

OTRS起動の設定

OTRSのWEBインターフェースによる設定ウィザードにより設定を行います。
設定ウィザードを動作させる為には以下のコマンドを実行し、Apacheのサービスを起動する必要がございます。
[実行コマンド]

[root@localhost local]# service httpd start
又は
[root@localhost local]# /etc/init.d/httpd start

また、CentOSはデフォルトでファイアウォール( iptables )が起動しておりブラウザでのアクセスができませんので、iptablesサービスを停止します。
 ※ 本番環境ではセキュリティポリシーに従ってください。
[実行コマンド]

[root@localhost local]# service iptables stop
[root@localhost local]# chkconfig iptables off

設定ウィザードによる設定

ブラウザから http://localhost/otrs/installer.pl 又は、 http://(IPアドレス or ドメイン)/otrs/installer.pl へアクセスしてください。

↓画像はクリックで拡大します!
OTRSトピック 「次へ」をクリックしてください。
OTRSトピック 「ライセンスに同意する」をクリックしてください。
OTRSトピック データベースタイプ(MySQL、Oracle、PostgreSQL)のいずれかを選択してください。
本手順では「MySQL」を選択してください。
インストールタイプ(新規データベース作成、既存データベース)のいずれかを選択してください。
本手順では「Create a New database for OTRS」を選択ください。
OTRSトピック デフォルトのまま、「データベース設定をチェック」をクリックしてください。
OTRSトピック データベース設定チェックが正常であれば、「データベースチェックに成功しました」と表示されます。
※失敗した場合は、MySQLを再起動するなどを行ってください。
「次へ」をクリックしてください。
OTRSトピック デフォルトのまま、「次へ」をクリックしてください。
OTRSトピック 本書では参考までにgmailを利用した設定を行います。

[送信設定]
送信メールタイプ:SMTPS
送信メールポート:465
SMTPホスト:smtp.gmail.com
SMTP認証:☑ (チェック)
送信メールユーザ:(gmailのアカウント)
送信メールパスワード:(gmailのパスワード)

[受信設定:]
受信メールタイプ:POPS
受信メールホスト:pop.gmail.com
受信メールユーザ:(gmailのアカウント)
受信メールパスワード:(gmailのパスワード)

上記の内容を入力して「メール設定チェック」をクリックしてください。

OTRSトピック 「メール設定」が正常に行われたメッセージが表示され、左図の画面が表示されます。

ユーザ:root@localhost
パスワード:(メモしてください)

以上でOTRSを利用する為の設定が完了しました。

OTRSの動作確認

以下のurlへアクセスしてOTRSへログインできる事を確認してください。

http://localhost/otrs/index.pl
又は

http://(IPアドレス)/otrs/index.pl

へアクセスしてください。

OTRSスケジューラの起動

OTRSのスケジューラを起動します。
[実行コマンド]

[root@localhost local]# service otrs start
又は
[root@localhost local]# /etc/init.d/otrs start

OTRSのインストール完了

これでOTRSの基本インストールは完了しました。 基本インストールではOTRSヘルプデスク機能のみとなります。
OTRSの管理画面の「パッケージの管理」から追加モジュールをインストールする事でITSMやFAQなどの様々な機能を追加する事ができます。

OTRSのサービス登録(自動起動)

OTRSはインストールすると自動起動に設定されますが、OTRSを動作させる為のWEBサーバ、データベースはそのままでは自動起動に設定されません。手動でサービスへの登録を行ってください。(MySQLは手順の途中で行っていますが、参考のため3つ分記述しておきます)
[実行コマンド例]

[root@localhost ~]# chkconfig httpd on
[root@localhost ~]# chkconfig mysqld on
[root@localhost ~]# chkconfig otrs on

OTRS4 初期設定手順に続きます。

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