クラウド環境におけるシステム構築が一般的になっている現在、その特徴を活かして以下を実現する必要があります。
- ITリソースの迅速な提供
- ITリソースの柔軟なキャパシティ変更
- 大量のITリソースのマネジメント
また、システム(IT)を「顧客」に対する「サービス」として捉え、継続的に「サービス」を改善していく、といったアプローチが必要になります。
例えば、企業の情報システム部門にとっては、事業部門が顧客となります。 ビジネスにITが不可欠となった現在、優れた「サービス」を提供することで、情報システム部門はもっと事業拡大に貢献することができます。
クラウド環境に対応し、スピードと柔軟性を持ったより良い「サービス」を顧客に提供するために、ITILのフレームワーク(考え方)を参考にする動きが広がっています。
ITILとは、ITサービスマネジメントのベストプラクティスをまとめた、公開されたフレームワークです。
ITILはITガバナンスのフレームワーク、すなわち「サービス全体を包括するもの」であり、提供されるITサービスの品質の継続的な測定と改善に、事業と顧客双方の観点から焦点を当てています。このことがITILの世界的な成功の主要な要因であり、ITILの広範な利用につながっています。 2007年、ITIL V2の後継として、強化および統合されたITILバージョン3が出版されました。ITILバージョン3は、サービス・ライフサイクルをカバーする5冊のコア書籍と、『Official Introduction』から成ります。