ITILv3準拠の運用管理機能を兼ね備え、さまざまなビジネスロジックを実装できる運用基盤OTRS(オーティーアールエス)は、たった2時間で構築できます。
「日本OTRSユーザ会」を主催するクラウドエイジアが、Linux環境(CentOS 6.5)にOTRS 3.3.10 のインストールをする手順をダイジェストでご紹介します。
今回は、シリーズ5回目です。
OTRSの動作確認
最後に、OTRS動作確認の方法についてご紹介しましょう。
(1)http://localhost/otrs/index.pl または http://(IPアドレス)/otrs/index.pl へアクセスして、OTRSにログインできることを確認します。
(2)設定ウィザードのユーザー名とパスワードでログインします。
(3)ダッシュボード画面が表示されれば、OTRSのインストールは完了です。
ITサービスマネージメント(ITSM)機能を追加するためのモジュール
基本インストールでは、OTRSヘルプデスク機能のみがインストールされます。
ITサービスマネージメント(ITSM)機能やFAQなどを利用する場合には、OTRSの管理画面にある【パッケージの管理】から追加モジュールをインストールする必要があります。
OTRSに、ITサービスマネージメント(ITSM)機能を追加するためのモジュールをご紹介します。
モジュール名 | ファイル名 | ダウンロードサイト |
---|---|---|
Bundle | ITSM-3.3.10.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/itsm/bundle33/ITSM-3.3.10.opm |
General Catalog | GeneralCatalog-3.3.10.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/itsm/packages33/GeneralCatalog-3.3.10.opm |
Change Management | ITSMChangeManagement-3.3.10.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/itsm/packages33/ITSMChangeManagement-3.3.10.opm |
Configuration Management | ITSMConfigurationManagement-3.3.10.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/itsm/packages33/ITSMConfigurationManagement-3.3.10.opm |
Core | ITSMCore-3.3.10.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/itsm/packages33/ITSMCore-3.3.10.opm |
Incident Problem Management | ITSMIncidentProblemManagement-3.3.10.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/itsm/packages33/ITSMIncidentProblemManagement-3.3.10.opm |
Service Level Management | ITSMServiceLevelManagement-3.3.10.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/itsm/packages33/ITSMServiceLevelManagement-3.3.10.opm |
Import/Export | ImportExport-3.3.10.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/itsm/packages33/ImportExport-3.3.10.opm |
なかでも、Bundleというモジュールは推奨できます。
Bundleは、依存環境に関わらず、ITSMに必要なCeneral Catalogなどがまとめてインストールできるからです。
そのほか、便利機能を追加するためのモジュール
このほかにも、OTRSは、さまざまな機能をモジュールで追加していくことができます。
なかでもiphoneアプリ、FAQ、調査、タイムアカウント機能などが使える「Free OTRS Feature Add-Ons」は、OTRSの管理機能のオンラインリポジトリから直接インストールできます。
モジュール名 | ファイル名 | ダウンロードサイト |
---|---|---|
OTRS iPhone App | iPhoneHandle-1.3.1.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/packages/iPhoneHandle-1.3.1.opm |
FAQ | FAQ-2.3.2.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/packages/FAQ-2.3.2.opm |
Survey | Survey-2.3.2.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/packages/Survey-2.3.2.opm |
Time Accounting | TimeAccounting-2.3.2.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/packages/TimeAccounting-2.3.2.opm |
System Monitoring | SystemMonitoring-2.5.2.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/packages/SystemMonitoring-2.5.2.opm |
Master Slave | OTRSMasterSlave-1.4.3.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/packages/OTRSMasterSlave-1.4.3.opm |
OTRS Code Policy | OTRSCodePolicy-1.0.4.opm | http://ftp.otrs.org/pub/otrs/packages/OTRSCodePolicy-1.0.4.opm |
OTRSをインストールするための各種要件
OTRSをご利用の前に動作環境をご確認ください。
Operating System | Linux ※.1 | • Red Hat Enterprise Linux 6 |
• CentOS 6 | ||
• Novell SUSE Linux Enterprise 10 , 11 | ||
• Debian 5, 6 | ||
• Fedora 17, 18 | ||
• Ubuntu 10 | ||
Windows ※.2 | • Windows XP (32ビット) | |
• Windows 2008 (32ビット) | ||
• Windows 7 (32ビット) |
※.1 Apche2+mod_perl2が動作する環境であればOTRSは動作可能。
※.2 Win32用インストーラにはOTRSを動作させる必要なコンポーネント(Apache,Perl,MySQLなど)が含まれる。
perl support | • Perl 5.10以降 |
Web server support | • Apache2 + mod_perl2以降 (推奨) |
• Webserver with CGI support (CGIは推奨しておりません) | |
• Microsoft Internet Information Server (IIS) 6以降 |
Database support | • MySQL 5.0以降 |
• PostgreSQL 8.0以降 (推奨:8.2以降) | |
• Oracle 10g 以降 | |
• Microsoft SQL Server 2005以降 |
Web browser support ※3 | • Internet Explorer 9.0以降 |
• Mozilla Firefox 11以降 | |
• Safari 6以降 |
※3 OTRSはJavaScriptのWeb UIのためレンダリング速度の速いブラウザの利用を推奨。
OTRSをインストールするにあたってのご注意
本文は、2014年11月18日時点の情報をもとに、Linux環境(CentOS 6.5)にOTRS 3.3.10 のインストールをすることを前提としています。
OTRSの製品アップデートなど外的な要因にて合致しない部分については、免責事項とさせていただきます。