ITILv3準拠の運用管理機能を兼ね備え、さまざまなビジネスロジックを実装できる運用基盤OTRS(オーティーアールエス)は、たった2時間で構築できます。「日本OTRSユーザ会」を主催するクラウドエイジアが、インストール手順をダイジェストでご紹介します。
「日本OTRSユーザ会」を主催するクラウドエイジアが、Linux環境(CentOS 6.5)にOTRS 3.3.10 のインストールをする手順をダイジェストでご紹介します。
今回は、シリーズ4回目です。
(10) OTRSの設定
OTRSのWEBインターフェースにある設定ウィザードから、初期設定を行います。
設定ウィザードを動作させるには次のコマンドを実行します。
[root@localhost ~]# service httpd start [root@localhost ~]# service mysqld start [root@localhost ~]# service otrs start |
また、CentOSはデフォルトでファイアウォール( iptables )が起動しておりブラウザでのアクセスができません。次のコマンドでiptablesサービスを停止します。
[root@localhost ~]# service iptables stop |
※ 本番環境ではセキュリティポリシーに従ってください。
(10)-1 ブラウザから次のURLにアクセスし、設定ウィザードを開きます。
http://localhost.localdomain/otrs/installer.pl
または
http://(IPアドレス)/otrs/installer.pl
画面が表示されたら、[次へ]をクリックしてすすみます。
(10)-3 データベースタイプ(MySQL、Oracle、PostgreSQL)と、インストールタイプ(新規データベース作成、既存データベース)を選択します。
(10)-4 デフォルトのまま、「データベース設定をチェック」をクリックします。
(10)-5 データベース設定チェックが正常であれば、「データベースチェックに成功しました」と表示されます。失敗した場合は、MySQLを再起動してください。
デフォルトのまま、「次へ」をクリックしてください。
(10)-7 デフォルトのまま、「次へ」をクリックしてください。
(10)-8 メールを設定します。
参考までにgmailを利用した設定をご紹介します。
送信設定 | 送信メールタイプ | SMTPS |
送信メールポート | 465 | |
SMTPホスト | smtp.gmail.com | |
SMTP認証 | ☑ (チェック) | |
送信メールユーザ | (gmailのアカウント) | |
送信メールパスワード | (gmailのパスワード) | |
受信設定 | 受信メールタイプ | POPS |
受信メールホスト | pop.gmail.com | |
受信メールユーザ | (gmailのアカウント) | |
受信メールパスワード | (gmailのパスワード) |
上記の内容を入力して[メール設定チェック]をクリックします。
(10)-9 メール設定が正常に行われたメッセージが表示され、次の画面が表示されます。
OTRSをインストールするための各種要件
OTRSをご利用の前に動作環境をご確認ください。
Operating System | Linux ※.1 | • Red Hat Enterprise Linux 6 |
• CentOS 6 | ||
• Novell SUSE Linux Enterprise 10 , 11 | ||
• Debian 5, 6 | ||
• Fedora 17, 18 | ||
• Ubuntu 10 | ||
Windows ※.2 | • Windows XP (32ビット) | |
• Windows 2008 (32ビット) | ||
• Windows 7 (32ビット) |
※.1 Apche2+mod_perl2が動作する環境であればOTRSは動作可能。
※.2 Win32用インストーラにはOTRSを動作させる必要なコンポーネント(Apache,Perl,MySQLなど)が含まれる。
perl support | • Perl 5.10以降 |
Web server support | • Apache2 + mod_perl2以降 (推奨) |
• Webserver with CGI support (CGIは推奨しておりません) | |
• Microsoft Internet Information Server (IIS) 6以降 |
Database support | • MySQL 5.0以降 |
• PostgreSQL 8.0以降 (推奨:8.2以降) | |
• Oracle 10g 以降 | |
• Microsoft SQL Server 2005以降 |
Web browser support ※3 | • Internet Explorer 9.0以降 |
• Mozilla Firefox 11以降 | |
• Safari 6以降 |
※3 OTRSはJavaScriptのWeb UIのためレンダリング速度の速いブラウザの利用を推奨。
OTRSをインストールするにあたってのご注意
本文は、2014年11月18日時点の情報をもとに、Linux環境(CentOS 6.5)にOTRS 3.3.10 のインストールをすることを前提としています。
OTRSの製品アップデートなど外的な要因にて合致しない部分については、免責事項とさせていただきます。