そもそもITIL(アイティル=Information Technology Infrastructure Library)とは、いったいどのようなフレームワークなのでしょうか? 改めて、その概念から考えてみましょう。

ITILは、ビジネスの視点からITシステムの効率化を目指した知識体系です。ITサービスの品質向上、中長期的なコストの削減などを目的としたITサービスマネジメントのベストプラクティスをまとめて書籍化しています。実在する企業やコンサルタントなどから、実際のノウハウを収集しているのが特徴です。

1989年にイギリス政府によって公表されたこのフレームワークは、欧米諸国では広く認知されており、事実上の国際標準となっています。
ITILバージョン2までは、システムが稼働してから、どうやって運用の品質を担保、または改善するかという部分に主眼が置かれていましたが、2007年にリリースされたバージョン3(ITILv3)からは、システムの開発を含めた全体的なフレームワークへと、その視点が広がっています。現在では、システムの企画、設計、開発、運用、改善という一連のフェーズに対して成功事例を提供しています。いまや運用管理の標準というだけではなく、企画者、開発者をはじめITに関わるすべての人にとっての「共通言語」だと言えます。

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