SUMMARY
ITILv3準拠の運用管理機能を兼ね備え、さまざまなビジネスロジックを実装できる運用基盤OTRS(オーティーアールエス)は、たった2時間で構築できます。「日本OTRSユーザ会」を主催するクラウドエイジアが、インストール前に押さえておきたいOTRSの9つのポイントをご紹介します。
今回は、OTRSのふたつの機能、ヘルプデスク機能とITサービスマネージメント(ITSM)機能のポイントをご紹介します。
【ポイント3】複数経路からの問い合わせ情報を一元管理するOTRSのヘルプデスク機能
OTRSのヘルプデスク機能についてご紹介します。
OTRS ヘルプデスク機能とは、顧客からの問い合わせに対応する受信発信業務において、トラブルチケットの発行、配信、回答、管理、保管といった顧客対応の一連の 流れを管理する機能です。
電話だけでなく、メールをはじめとした複数の経路からの問い合わせに柔軟に対応し、情報を一元管理します。
ヘルプデスクのサービスレベルの監視をするなど、サービスレベルの維持を常に満たすための機能もあります。
そのほか詳しい機能については、ユーザ会で公開しています。
【ポイント4】OTRSのITサービスマネージメント(ITSM)機能は、ITILv3(2011年度版)に準拠
OTRSのITサービスマネージメント機能についてご紹介します。
OTRSは、ITサービスマネジメントのベストプラクティスを集めたフレームワークであるITIL(Information Technology Infrastructure Library :アイティル)に、準拠しています。OTRSが準拠しているいのは、ITILの最新バージョンであるバージョン3(2011年度版)であり、次の運用管理機能を備えています。
-インシデント管理
-問題管理
-変更管理
-要求実現
-サービス資産管理・構成管理
-ナレッジ管理
【ポイント5】OTRSは、ITILが推奨する「攻める、ITサービスマネージメント」を支援する
OTRSの問題管理では、インシデントと他のITサービスマネジメントプロセス(サービス資産管理・構成管理、ナレッジ管理)に よって収集されたデータを照らし合わせ、見逃される可能性のある問題を識別し、その問題の原因の追及と対策、再発防止策の策定を支援します。
変更管理では、問題管理以降の、実際の対策実施のためのインフラストラクチャやアプリケーションの変更を実施するために変更作業を管理します。
要求管理では、情報、助言、ITサービスへのアクセスに対するユーザからのサービス要求を管理します。
OTRSのこれらの運用管理機能によって、IT部門と他部署との連携を実現し、効率的で顧客満足度の向上につながるITサービス提供の基盤を構築します。
OTRSは、インシデントを未然に防ぎ、ITILが推奨する「攻める、ITサービスマネージメント」を支援するのです。
このほか、パブリックモジュールを追加すると、問題管理などに蓄積されたナレッジをもとに「FAQ」を作成できます。
公開範囲を設定できるので「社内だけ」、あるいは「お客様に向けて」といったように、公開範囲の切り分けをした情報共有ができます。
何よりナレッジをもとにしたFAQがあれば、工数が削減され、全体的な効率化を図ることができます。